【コラム】介護ロボットの着眼点

自治体支援策の実態は?

高齢化の進展に伴う社会課題の解決、それに新産業の育成という面でも注目される介護ロボット。

このコラムでは「介護ロボットの着眼点」と称し、私、関口が2010年にスタートさせ、現在も取り組んでいる介護ロボットの普及推進にまつわる話をお伝えします。

過去の取り組みをはじめ、現在、未来と時間軸をずらし、あるいは、メーカー、介護施設などと立場を変えながらお伝えする介護ロボット普及推進のコラムです

 

2016年7月16日(土)

介護ロボットコラム006:自治体支援策の実態は?

国や自治体の補助金制度は、介護ロボットを売る側のロボットメーカーはもちろん、買う側の介護施設にとっても非常にありがたいものです。なぜなら、自社の懐を痛めなくても済むから。補助金や助成金の活用により、本来自ら背負わなければならないはずの経済的な負担(開発費や購入費を無駄にするかもしれないこと)に対してリスクヘッジすることができるのです。

 

介護ロボットは、ヨソの業界と比べると、今のところお上(国や自治体)の介入度(依存度)が高いビジネスです。市場そのものがお上の補助金に大きく依存した形で成り立っています。このようなビジネスにおいては、お上の政策が将来の市場動向に大きな影響を与えがちです。

 

ところで、国や自治体の取り組みって意外とわかりにくいかもしれません。

その理由は、政策上のある目的に対し、縦割り組織の中で複数の「課」が絡み、しかも1つの「課」が複数の事業を実施して(案件を扱って)おり、事業別に予算が付いているからです。しかも、事業別に異なる委託事業者が絡んでいます。

 

一般的な国や自治体の組織編制に関しては、まず局があり、その下に部があり、部の中に「課」があります。例えば、「保健福祉局」「 福祉部」 「高齢福祉課」という具合です。そして、課が1つの大きなまとまり(組織体)となって動いています。そして、「課」単位で事業が管理されて、1つの「課」が複数の事業を実施しているのです。

しかも、複数年度に渡り実施される事業内容は殆ど同であるにも関わらず、年度毎に名称が異なることもあり、外部の者にとってはややこしいのです。

 

例えば、「介護ロボットの普及」という政策上の大きな目的があります。この目的を達成するために、「高齢者や福祉を担当する部門(課)」と「産業の育成や振興を担当する部門(課)」が絡んでいるケースが目立ちます。そして、「高齢福祉課」だけでもABCなどと複数の事業を抱えていることも。そして、Aは「あ」という事業者に委託され予算は●●万円、Bは「い」という事業者が受託し予算●●円、Cは「う」という事業者で予算〇〇円・・・という具合です。

 

同じ組織の中でも部門間には壁がありがちですが、その先の実行部隊である委託事業者間については、お互いに壁というよりも殆ど接点さえないケースが殆ど。このように政策が縦割り的に行われている一方で、横串的な機能があまり働いていないケースが少なくないのです。点々バラバラで有機的には機能していないようです。

 

地元観光業の支援などの機能については行政区域による運営で構わないのですが、介護ロボットの普及のような取り組みは果たしてそれで良いのでしょうか?

このような実態を踏まえ、結局、自らが横串の役割を担うごとく情報を上手に整理して動いていくより他ないようです。

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