5分でわかる介護ロボット市場のポイント

最終更新:2020年 7月

はじめに

こんにちは、介護ロボット経営実践会の関口です。私は全国に先駆けて取り組んだ2010年の神奈川県事業をキッカケに介護ロボットの普及を支援する仕事に就きました。以来、10年間も市場の変化をずっと見てきました。残念ながら市場の成長はスローでした。「売り手」も「買い手」も公金頼みであり、黎明期が長く続いたのです。一体、何が問題だったのでしょうか? 市場を開拓するためには何が求められているのでしょうか?

このページでは「5分でわかる介護ロボット市場のポイント」と題して、下記に示した通り、6つのカテゴリーに分けて紹介しています。

介護ロボット市場にはさまざまなステークホルダーがいますが、このページは主に販売事業者向けの内容となっています。市場の全貌を理解するためのポイントを説明します。

  • 今、介護分野に限らず、さまざまな分野でロボットの活躍が期待されている。

 

  • ロボットは「産業用」と非産業用の「サービス用」の大きく2つに分類できる。
  • 「サービスロボット」には、医療、介護・福祉、清掃、受付・案内、教育、レスキュー、家事支援などがある。「介護ロボット」は「サービスロボット」の1つに分類される。

  • 今後、ロボット産業が成長していく中でも特にサービスロボット市場の伸びが期待されている。産業用ロボットの市場はまだ伸びていくが、サービスロボット市場は2030年頃までに産業用ロボットを凌ぐ規模にまで成長すると期待されている。

 

  • サービスロボット市場がロボット産業全体(市場規模:8,600億円/2013年)に占める割合は、2013年の時点ではわずか7%(600億円)に過ぎなかった。経済産業省・NEDOが発表した資料によると、これが2020年には36%(1兆円)、そして2025年には50%(2.6兆円)とロボット産業全体の半分を占めるまでに成長すると試算された。
  • 日本の介護分野を取り巻く状況は、「高齢化」「介護人材の不足」というキーワードで括ることができる。

  • 高齢化率は上昇を続け、2020年には29%、2025年には30%を超えて、2060年には約40%に達する見込み。

  • 2000年に介護保険制度がスタートしてから介護職員の数は毎年増えてきた。今後も増加していく。しかし、今のまま増え続けても、人材の需要と供給には2025年に約30万人、2035年には68万人ものギャップが生じると試算されている。

  • 慢性的に人手不足に悩まされているのが介護業界。今後、労働力人口が減っていくこともあり、問題はさらに深刻化していく。そこで、1)高齢者や女性を活用する、2)外国から労働者を連れてくる、3)ロボット技術を活かす、4)業界のイメージアップを図る、などの取り組みを通じて解決しようとしている。

 

  • 「介護分野の課題解決」だけではなく、「新産業の育成」という理由からも介護ロボットには大きな期待が寄せられている。介護ロボットは、ロボットとして「産業振興的」な側面があるが、一方で介護という「高齢福祉的」な側面を持ち合わせている。ロボットという表現は必ずしも介護現場に歓迎される用語ではなかったが、産業促進側の思惑もあり介護向けにも「ロボット」という表現が定着した。

  • 「ロボット」という表現が定着したが、例えば見守り機器など一般の人がイメージするロボットとは大きく異なる機器までもが介護ロボットの範疇になっている。今では、次世代介護機器やICT機器など、あえて「ロボット」という表現を使わないケースが一部の自治体などで見られる。

  • 介護現場は「ロボットありき」ではない。介護現場に求められていることは課題の解決である。介護業界の恒常的な課題は人材確保。特に景気が良くなると、人材確保が困難になってしまう。

 

  • 介護現場では先端機器よりも実用的なモノ(ロボット?)が求められている。介護分野が直面する課題を解決するための一つの選択肢として「介護ロボットの活用」がある。一方で「新産業の育成」という面からの期待がとても大きいため先端機器に注目が集まりがちである。
  • 国や自治体では、介護ロボットの普及に向けてさまざまな支援策を打ち出してきた。冒頭で述べた通り、行政としては神奈川県が2010年に全国に先駆けて普及に取り組み始めた。国は2013年から本格的に支援を開始した。国策として推進している注目のテーマであるため、自治体の議会や議員の選挙公約などでも取り上げられてきた。

  • 国では主に経済産業省および厚生労働省が介護ロボット普及の旗振り役を担ってきた。第二次安倍内閣の成長戦略では、2013年(平成25年)6月に「日本再興戦略」が閣議決定された。日本再興戦略では、「ロボット介護機器開発5ヵ年計画」が盛り込まれ、成果目標が設定された。その一つがロボット介護機器の市場規模を2020年に約500億円、2030年に約2,600億円にまで成長させるとのこと。このように2013年に大きな目標値(ターゲット)が掲げられた。

  • 経済産業省と厚生労働省では幅広い製品群が対象となる介護ロボットに対して重点分野を定めて開発支援を行っている。当初の重点分野は5分野8項目であった。1)移乗介助機器(装着型)、2)移乗介助機器(非装着型)、3)移動支援機器(屋外型)、4)移動支援機器(屋内型)、5)排泄支援機器、6)入浴支援機器、7)見守り支援機器(介護施設型)、8)見守り支援機器(在宅介護型)、であった。

 

  • 後に重点分野の対象(項目)が追加された。平成2910月、経済産業省と厚生労働省は、ロボット技術の活用により高齢者等の自立支援を実現するべく、「ロボット技術の介護利用における重点分野」(平成2411月策定、平成262月改訂)を改訂。「1分野5項目」が追加され、合計6分野13項目となった。ちなみに、新しく追加された分野は「介護業務支援」。これは「ロボット技術を用いて、見守り、移動支援、排泄支援をはじめとする介護業務に伴う情報を収集・蓄積し、それを基に、高齢者等の必要な支援に活用することを可能とする機器」と定義されている。

  • 国や自治体では単年度単位で予算が編成される。それに合わせてさまざまな事業の政策が立案される。事業(支援策)の名称はそれぞれ異なるが、介護ロボットの普及に向けた国や自治体の支援策は、次の通り大きく5つに分類することができる。1)開発支援、2)試験導入・実証実験、3)購入補助、4)リサーチ、5)普及推進活動。

 

  • 産業育成という政策面において、ロボットメーカー向けの開発支援メニューは以前から豊富に用意されていた。また、厚生労働省の平成27年度補正予算として約52億円が投入された。購入費を全額補助した「介護ロボット等導入支援特別事業」の後は、「買い手」である介護施設に対するロボットの購入補助の制度が充実してきた。また、この特別支援事業を機に多くの企業が販売代理店として介護ロボット市場に参入してきた。

 

  • 地域医療介護総合確保基金を充てた補助制度が都道府県単位で平成27年度から毎年実施されている。当初は補助の限度額が1台につき10万円であったが、平成30年度には30万円に増額された。

 

  • 普及推進活動には、介護ロボットの展示・説明会をはじめ、活用現場の公開・体験会などさまざまな取り組みが該当する。一部の自治体では将来の介護人材確保の目的で、社会人のみならず子供に対して介護ロボットを知ってもらう取り組みも行っている。

 

  • 最近では全国各地で「介護ロボットフォーラム」が開催されている。内容は、神奈川県では2010年から、その後、東京都、宮城県など都道府県の高齢福祉部門が音頭を取って開催してきたイベントと同じある。各地で個別に個性を出しながら行ってきた普及・啓発のイベントが、厚生労働省の「介護ロボットの普及拠点事業」の一環として全国47都道府県にて画一的なスタイルで行われるようになってきた、と言える。

 

  • 開発の支援に関しては、介護ロボットのシーズ・ニーズ協調のための協議会が全国に設置された。目的は、開発前の着想段階から介護ロボットの開発の方向性について開発企業と介護現場が協議し、介護現場のニーズを反映した開発の提案内容を取りまとめるため。このように、(研究室発の)一方通行的な開発ではなく、開発の初期段階から現場の声を反映させる取り組みが活発になってきた。
  • 介護ロボットには大きく2つの市場が存在する。施設向けと在宅向け。行政がこれまで普及に力を入れてきたのは施設向け。まずは介護のプロである施設の職員に活用してもらう、という思惑があったから。このように行政は施設向けに力を入れているが、普及には時間が掛かっている。

 

  • 介護ロボットとよく比較されるのが福祉用具である。こちらは個人が介護保険を使ってレンタル、あるいは、購入する。認定調査で要介護・要支援と認定された本人が、ケアマネジャー(ケアマネ)と呼ばれる介護支援専門員から「これはどうですか?」とすすめられ、(ケアマネが紹介した)業者から(本人が)レンタル・購入する流れが一般的である。

 

  • 福祉用具の販売には、流通面のみならず販促活動においてもケアマネの存在が非常に重要な役割を担っている。なぜなら要介護認定を受けた本人は、担当のケアマネからのアドバイスに従って、利用する介護サービス(例:週2回デイサービスに通う)を選び、福祉用具の機種や業者を決めるから。エンドユーザーとの接点を持っているのがケアマネであるので、福祉用具の貸与事業者はケアマネに対して営業活動を行うことが日課となっている。福祉用具の販売については、国の介護保険制度によって、良くも悪くも流通チャネルを含め、形(仕組み)が作られている。

 

  • 一方、ロボットの在宅向け販売に関しては、各企業によってAmazonや楽天のサイトで販売する、あるいは、新聞に半5段の広告を出稿するなどの取り組みが行われている程度である。まだ流通チャネルは開拓されていない。施設向けの販売については、直販と代理店販売が行われている。

 

  • 政府はKPIを掲げ、2020年に500億円規模の(介護ロボット)市場を創造することを目指している。しかし成長のスピードは鈍く、今の「成り行きのシナリオ」ではそれを達成できる可能性は低く、達成率は大きく下回るはず。

  • どこと・どのような比較をするかにもよるが、介護業界全体のIT化が非常に遅れている。インターネットの活用についても同様である。一般の企業では2000年前後には業務でメールを使うことが一般化していた。しかし介護業界では2010年代に入ってからも手書きやFAXの使用が多く見られた。つまり技術自体が進化しても業界における行動変容のステージがなかなか変わっていかないと言える。

  • 介護ロボットの開発については、トヨタ、ホンダなどの大手企業(大手資本)、大学初ベンチャー、起業家(VC資本)、システム系企業などが参入している。「ものづくり補助金」など中小企業向けの補助金が豊富に揃っているため、中小企業も開発事業者として多くが参入している。

  • 販売市場には、将来の成長を見越し、大手企業をはじめ福祉用具の貸与事業者、医療機器の販売業者、システムの販売業者、工業製品の販売業者(例:機械、電子部品)などが販売代理店として新規参入している。

 

  • 国や自治体からさまざまな補助金が用意されてきたので、開発には中小や個人事業主も参入している。一方、(福祉用具ではなくロボットの)販売事業については一定規模の売上を誇る企業が多くを占める。上述の厚生労働省の購入金額を全額補助する事業が発表された際には個人事業主やサラリーマンまでが代理店として名乗り出るケースがあった。しかし彼らの多くは後に淘汰された。

 

  • 産業系から介護市場に参入してきた企業の多くは「ロボット」という括りで商売(事業ドメイン)を考えており、介護施設(福祉業界)を売り先(セグメント)の1つと認識しているケースが多い。

  • 業界そのものが介護保険制度の下で動いていることもあり、何かと公金頼みの事業展開となっている。そのためロボットの購入についても、国や自治体の補助金を当て込んだケースが多くを占める。つまり公費の投入によりモノ(ロボット)が動いている状態である。

 

  • 需要や市場を創出することを目的に、ポンプような役割を担うのが補助金。しかし、まだまだ補助金に依存した市場形成となっている。つまり「売り手」も「買い手」も補助金に依存することで「カネ」や「モノ」が動く補助金依存型の市場が形成されている。

 

  • 現在、さまざまな企業が市場参入を検討しており、今後は大手を含め多くの企業の参入が予想される。しかし施設向けについては公金頼みで市場の伸びがイマイチ。そのため様子見や参入検討の途中で諦めてしまう企業もある。福祉用具の貸与事業などには「保険適用の対象になるなら本格的に参入しよう!」「でも今はまだ様子見」という態度を取る企業も見られる。

  • 今のところ競争が激しい(開発件数が多い)のが見守り機器。大手から個人事業主に至るまで多くの企業がさまざまな製品を開発している。一方、ニーズがあるのに参入事業者が少ないのが装着型の移乗介助の分野。この分野、今では海外製を含め機種が増えつつある。また低価格化が進み、量販店や通販サイトを通じた一般個人向けの販売が目立つようになってきた。

  • 繰り返すが、現段階では公費によって介護ロボット市場が形成されている状態。また、これまでは現場が求めている理想の製品というよりも、むしろ国や自治体の支援事業(補助事業)の一環で採択されたロボットが市場に出回り注目を浴びる格好であった。理由は「買い手」である介護施設の情報収集が受身になりがちで、限られた機種しか知らなかったから。また、介護ロボットに限った話ではないが、情報が錯綜しているため、何かと翻弄されてしまい、介護施設が自ら適切な判断を下すことができないためだろう。

  • 介護ロボットがなかなか普及しない問題点は「ロボットの価格がまだ高い!」「使い勝手が悪い!」という点など多々あるが、課題を大きな一つに絞り込むと”ギャップ”と言える。

 

  • 一般的には「価格が高い!」「使い勝手がまだイマイチ!」などと「作り手」であるロボットメーカーに起因するものが課題として指摘されがちである。しかし「買い手」あるいは「使い手」となる介護施設に起因する課題も多い。

 

  • 良い製品を提供することは当たり前であるが、「使い手」側に起因する問題を同時に解決しながら販売していかなければならない。

以下は、あくまで関口の個人的な見解です。

 

  • 「福祉用具が高度化した製品」などと介護ロボットを捉えている有識者の意見や福祉用具と同じ感覚で施策を検討している行政の取り組みなどの影響もあり、福祉用具の延長線上に将来像が描かれがちである。しかし、5G、IoT、AI、ARなどのテクノロジーの普及により、遅かれ早かれ福祉用具とは明らかに異なる世界が広がっていくはずである。

 

  • 収入の大半を介護報酬に頼っている施設は経営面でも公費依存の体質。これまで国や自治体が購入費をまかなう形で市場が形成されてきた。いわゆる投資という感覚で介護ロボットを購入する施設の割合はまだ少ない。今後も目先の補助金政策に影響されるはず。
  • 「作り手」や「売り手」がロボットの機能面や価格面についてさらなる努力をする一方で、「使い手」「買い手」である施設の方も受身の姿勢ではなく、多少なりとも自らリスクを負うつもりでロボット(テクノロジー)の活用を経営視点から検討する必要がある。さもないと、市場が補助金依存型の体質から抜け出せないままとなりかねない。在宅市場という大きな伸びしろが置き去りにされたまま、施設向けの市場開拓に今後もかなりの時間が掛かるかもしれない。

  • 介護ロボット市場は、大きく3つの市場にセグメント化していくと予想している。1つ目は、介護保険の給付対象となり福祉用具の延長線上に形成される市場。排泄支援機器などが該当する。2つ目は、コモディティ化した家電のような市場。ローエンドの製品が対象となる。これにはコミュニケーション系のロボットなどが該当する。3つ目は、必ずしも保険に依存するとは限らない高価格・高付加価値のハイエンドの製品から成る市場。しかし、それぞれが同じタイミングで成長することはないだろう。

 

  • 最初に成長が見込まれるのは2つ目のコモディティ化した家電のような市場と予想している。小型のロボットが介護用に限らず一般消費者の間に普及していくだろう。装着型についても低価格により家電のような存在になり、ポジショニングをスイッチすれば、一般向けの市場で大きく成長していくはず。

 

  • 要介護にはならなくても「ちょっと不自由な高齢者」の数は大きく増加する。そこでコモディティー化した家電のような市場が形成され、大きく成長していくはず。こちらはまさに玉石混交で熾烈な競争市場となる。しかしロボットメーカーの国際競争力が強化されれば、海外市場へ飛躍する足掛かりとなる。

 

  • 1つ目の介護保険の給付対象となり福祉用具の延長線上に形成される市場については介護ロボットの「購入」や「レンタル」に介護保険の給付が期待されている。実現すれば給付対象の範囲が広がることが期待される。しかし、各方面との調整に時間が掛かるはず。どのタイミングに、どの範囲(機種)まで介護保険の対象になるのか? これが市場拡大のスピードに大きな影響を与えると思われる。

 

  • 福祉用具と同じ制度を「今のまま」の状態でロボットへ適用していくことは難しいのではないだろうか?なぜなら、ローテクの製品がスタンドアローンで活用されることを前提に制度が整備されたから。5Gが浸透していく今後は、IoTが普及してモノとモノがつながり、ハコモノよりも収集したデータの活用が事業に大きな影響を与えるようになる。大きく環境が変わっていく中、福祉用具と同じような制度を将来を担う介護ロボットに適用しても、時代にそぐわなくなり早期に廃れてしまうだろう。

 

  • 介護保険は皆が使えるわけではなく、認定調査を受けて「要介護2」「要介護4」などと認定された人だけが使える制度。社会保障費の財源が限られている中、介護ロボットに費やせる公費は必然的に限られる。そのような点から、福祉用具の延長線上に形成される市場は、国の制度よって保護される(給付対象の品目以外は保険適用にならないという参入障壁ができる)が市場規模の拡大には限界がある。しかも公費の負担(いわゆる手厚い保護)によりロボットメーカーの国内外の市場における競争力を弱める恐れがある。

 

  • モノとモノがつながり、より多くのデータが入手可能となり、よりデータ利用の可能性が高まるはず。ロボットというハコモノよりも、データを通じた価値をいかに定義・提供できるかどうかが今後の勝負のカギとなるはず。一方で、ハコモノの多くはコモディティ化が進んでいくだろう。だからハコモノを横から横へ流してマージンを取るという既存の事業展開では、市場環境の変化に対応しながら生き残っていくことが難しくなるだろう。

 

  • 3つ目の高価格・高付加価値のハイエンドな製品については、市場の成長はまだ先になると思われる。例えば、求職者支援の市場では、市場がある程度成長したことで公的(ハローワーク)のサービスではカバーできない枝割れしたセグメント(例:外資系の転職に特化した人材紹介)がいくつも登場した。同じような市場形成の道を辿るはずであり、高価格・高付加価値のハイエンドな市場が成長するのはまだ先のことになる。つまり、今、ハイエンド製品だけを販売する事業では、新規顧客の獲得コストが高くつきすぎてなかなか採算が取れない展開となるだろう。 

 

  • 流通チャネルに関しては、今のところさまざまな事業者が補助金制度に群がる形で代理店や特約店として名乗りを上げているが、単なるモノ売りでは市場開拓(販売事業の黒字化)が難しいはず。既存の販売手法に品目を追加する程度のやり方では市場開拓が難しい。

 

  • コロナの影響もあり、介護施設もデジタル化をはじめ大きな変化を受けざるを得ない。IoTAIが本格的に普及する時代を迎えるにあたり、使い手である介護施設のオペレーションの構築(含:どのタイミングに、どのようなツールを、どこで、どのように活用すべきか?)を支援し、かつユーザーのデータを上手に入手し、データを通じた価値を提供するようなビジネス展開を目論見、これまでにない新しいビジネスモデルで参入する企業に躍進を期待したい。つまり、メーカーの販売代理店として売りたい機器を一方通行的に単体で売るという従来の手法ではなく、介護施設の課題の本質を解決するようなソリューションの提供が求められているのではないだろうか?

市場開拓に際し、「一体、何がキモなのか?」