幸齢社会をひらく──AIとエイジテックの力で

いきいき長寿社会推進者セキグチ

    Active Aging Evangelist(アクティブ・エイジング・エバンジェリスト)

プロフィール

幸齢社会を拓くために、人と技術のあいだを“翻訳者”としてつないでいます。

自己紹介

関口史郎(Shiro Sekiguchi)

2010年から介護分野でロボット・ICTの普及に携わってきた経験をもとに、今はテクノロジーと人・地域をつなぐ“翻訳者”として活動しています。

現場・行政・企業のあいだに立ちながら、年齢を重ねても誰もが役割を持ち続けられる“幸齢社会”を拓くことをテーマにしています。

こうした視点の原点には、学生時代の体験があります。

経歴ストーリー

アメリカで見た「年齢に縛られない暮らし」への驚き

この道を歩む最初のきっかけとなったのは、高校時代に留学したアメリカでの経験でした。そこで目にしたのは、年齢を重ねても自分らしく、いきいきと暮らす高齢者たちの姿です。

例えば、80代の赤いシャツを着たオシャレなおばあさんが、大きなピンクのキャデラックを危なっかしそうに運転しながら、うっかり逆走してしまう――そんな“元気すぎる”姿さえも印象的でした。

1980年代のことでしたが、当時から私は、日本の高齢者像とは大きく違う「年齢に縛られない暮らし方」を肌で感じていました。

再びアメリカへ:MBAとリタイアメントコミュニティの衝撃

 アメリカの大卒後は日本でオリンパスに勤務し、その後、経営大学院でMBAを取得するために再びアメリカへ渡りました。

大学院の近くにはリタイアメントコミュニティ(高齢者のための街)が広がり、そこで私はさらに鮮烈な光景を目にします。

昼間はゴルフやテニスを楽しみ、夜になると、夫婦や友人同士の高齢者がカジノでスロットマシンを回しながら、笑い合い、時間を忘れて楽しむ姿――。

そこでは、「高齢者が人生を楽しみ、活躍の中心にいる生活」が当たり前でした。

こうしたアメリカでの体験が、私の中に「日本にも、高齢者が主役として活躍できる社会を!」というビジョンを、静かに、しかし確かな形で根づかせていきました。 

日本での実践:健康食品から介護ロボットへ

アメリカで見た「年齢に縛られない暮らし」が心に残っていた私は、日本でも高齢者がもっといきいきと過ごせる社会をつくりたいと思うようになりました。

その最初の実践が、中小企業の新規事業として取り組んだ健康食品の販売でした。広告づくりやニュースレターでは、“アクティブ”“いつまでも生き生き”といった表現を自然と使い、「年齢を重ねても自分らしく生きる」というテーマを常に掲げていました。

しかし、活動を続ける中で「商品を届けるだけでは、本当の意味で高齢者の生活を変えられない」という感覚が強まっていきました。

そう感じていた矢先、2010年に神奈川県事業として始まった介護ロボット普及推進プロジェクトに、実行チームを取りまとめる役割として参画する機会を得ました。

そこでは、現場・行政・企業をつなぐ“橋渡し役”として、数多くの導入支援や調整業務に携わりました。

介護現場の目線に合わせて、行政や企業とのあいだに生じる認識のズレを埋めながら進めていく中で、メディア取材や議員視察への対応も増え、活動の幅が大きく広がっていきました。

こうした経験を通じて私は、「人 × 技術 × 現場」をつなぎ、前向きな流れを生むことこそ、自分が一番価値を発揮できる役割だと強く実感するようになりました。

高齢者が主役となる「幸齢社会」を目指して

介護ロボット普及の現場で、技術が人の力を引き出し、組織や地域に前向きな変化を生み出す光景に、私は数多く立ち会ってきました。

その積み重ねが、私の中で一つの確信へと育っていきました。

——高齢者は“支えられる側”にとどまる存在ではなく、地域の未来をともにつくる“活躍する側”になれる。

日本では「高齢」「介護」「老後」といった言葉には、どこかネガティブな響きがあります。

しかし私は、その前提そのものを問い直したいと感じています。

介護ロボットの普及活動に携わる中でも、目的は単に“介護人材不足の解消”や“新産業の育成”だけではありませんでした。

むしろ、誤解されがちな介護の現場に光を当て、「人が活躍し続けられる場」として再定義することの重要性を強く実感していました。

年齢に関係なく、誰もが役割を持ち、活躍し続けられる社会——

それが“幸齢社会”です。

これこそが、私の仕事の原点であり、今も揺るがない使命です。

運営母体と活動ブランド

運営母体

株式会社とげぬき(代表取締役)

活動ブランド

1)いきいき長寿社会推進者 セキグチ

超高齢社会における社会参加とエイジテック活用を推進しています。

(※旧「介護ロボット経営実践会」。活動の焦点を「役割づくり」へと発展させました。)

2)戦略プロセス経営実践会

中小企業の事業戦略づくりや顧客獲得・ブランド構築を支援しています。

(※高齢社会の活動とは別ブランドとして運営しています。)

領域は異なりますが、両者に共通する軸があります。

それは、「人と組織が、自分たちの強みで前に進むプロセス」をつくること。

私は、現場・組織・地域に寄り添いながら、持続的に成果が生まれる仕組みづくりを大切にしています。

講演・取材のご依頼はこちら

講演・研修、企業・自治体での対話セッション、

高齢社会・エイジテックに関するご相談など、

ご関心がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

内容のご相談段階でも歓迎します。

セキグチについて

「いきいき長寿社会推進者セキグチ」の関口です。

テクノロジーを通じて、高齢者がより豊かに社会とつながる未来を目指し、介護ロボット分野から一歩広げた活動に取り組んでいます。私の経歴やこれまでの取り組みについては、プロフィールページで詳しく紹介しています。

また、活動の背景や大切にしている考え方は、ビジョン・メッセージページにまとめています。ぜひあわせてご覧ください。

最新コラム&インサイト

つい先週、東京ビッグサイトで開催された国際ロボット展(iREX2025)に足を運びました。

2010年に神奈川県の介護介護ロボット普及・推進事業に関わって以来、これまで何度もロボット展に触れ、講演側として参加する機会もありましたが、今年の会場では明らかに、これまでとは異なる空気が

テクノロジーが拓く長寿社会の未来

テクノロジーと社会参加の両面から、長寿社会をより豊かにするための視点をわかりやすくお届けしています。

最新のお知らせ

2025年11月18日(火)

「介護ロボット経営実践会」に代わり、新ブランド「いきいき長寿社会推進者 セキグチ」として新サイトを公開しました。