2016年 5月 20日(金)
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昨日、東京の大和ハウス工業様で開催されたイベントにパネラーとして参加いたしました。そのイベントでモデレーターの方から最初に次の質問が飛んできました。
それは「以前と比べて、介護ロボットの普及はどうか?」と。その回答の1つは、「介護ロボット」が当時よりも遥かに認知されるようになったということです。
実は、私が介護ロボットの仕事をスタートさせたのは2010年の神奈川県事業でした。その年度の事業では計4機種のロボットを介護施設や病院に3カ月間試験導入しました。2010年当時は「介護ロボット」という言葉がまだ知られていない状態でした。しかも、ロボットという表現に対する反対意見を常に耳にしました。
例えば、事業の委員会のディスカションでは、「ロボットではぬくもりが感じられない」「ロボットは機械であり冷たいイメージを与える」などと指摘されていました。「介護ロボット」ではなく別の表現に変えた方が良いとの議論が行われ、「〇〇共生〇〇〇」と「共生」という言葉を使った別名を考え出したことさえありました。
また、事業の一環として介護施設に「介護ロボットに関するインタビュー」を行うために県内の施設や病院をまわりました。しかし、介護ロボットに対するイメージが人によってあまりにもバラバラなために、「介護ロボットにはこういう機種がありますよ!」とお知らせするために画像付きの一覧表を見てもらった上でインタビューをしていました。
人によって介護ロボットに対するイメージが大きく異なったため、インタビューを始めるためのお膳立てが必要でした。「介護ロボットにはこういうものがあります」と相手の認識を確認して、お互いに「介護ロボットとは・・・」についてすり合わせた上でインタビューをする必要があったのです。
ところが、その後、状況は大きく変わりました。介護問題がメディアで頻繁に大きく取り上げられるようになり、「介護ロボット」について繰り返し取り上げられました。私もメディアから再三にわたり取材を受けることになりました。
そんなメディアの力もあり、今では「介護ロボット」について、介護職員であれば殆どの方が少なくても1-2機種はイメージできるようになりました。
一般の方でも具体的な機種名については何も知らなくても、多くが「介護ロボット」という言葉を知ってくれるようになりました。つまり、以前よりも介護ロボットの認知度が飛躍的に高まったのです。
しかし、「普及が進んだのか?」と問われると「まだまだ!」という感じです。これについては次回にお伝えします。
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